教師のためのドラムサークル研修会

自然広がる北宇智小学校
自然広がる北宇智小学校

「ドラムサークルを、

教室での活動として取り入れてみませんか」

という、よびかけのもと、昨年に引き続き、

8月後半「教師のためのドラムサークル研修会」を開催しました

 

会場は五條市の自然豊かな北宇智小学校

私は講師として呼ばれて

ドラムサークルを行うことが、いかに良好な人間関係の形成に

役立っていくかという内容で講義させていただきました。

 

参加者は去年よりも多かったようで

こちらの小学校の先生はもちろん、他の地域からも参加や、大学の准教授、教師以外にも、幅広い意味で教育に関わる方々の参加があり、そういった立場の方が、この活動への関心が高くなってなってきたことを感じます。

 

講義といっても、ほぼドラムサークルを楽しみました(^O^)


ドラムサークルって何??っていう方の、、緊張のドキドキ。。

なにするんやろ?っていう期待のワクワク。。

ドラムサークルしってるよーって、楽しみのドキドキワクワク。。

いろんなものが入り混じって、すこしカタイ初めの空気に、、

私もちょっと緊張・・(笑)

 

けど、この空気がユルユルになっていくところがたまらないんです。

 

シェーカーパスなどのゲームを入れながら1時間弱のドラムサークル

ホントは、、もうちょっと叩きたかった~(私の感触です)と思いつつ、

趣旨は講義なんで、いいところで自己紹介&感想をシェア

 

 

そして、講義・・・

講義は、、苦手です。。(笑)

何を言おう?と、あらかじめ主催の岸本先生に何度か確認しつつ

 

ドラムサークルを行うことが、その人間関係の良好な形成に役立ってくれればと思うのです。これまでのてっちゃんの取り組みのなかで、これに関連するような事例があれば出してみてください」とのこと。

 

ならば、、自分のストーリーを語ろう!と思い立ちました。 

 

当初(今でもか?)アタフタしてのファシリテーター

自分でも「下手や~!向いてへん。。」と思ってたのに、

それでも諦めずに自分を突き動かす「何か」がありました。

 

その「何か」が何だったか?

今回は自分のことを整理できる良い機会をいただけました。

私のストーリー

場面緘黙症っていうのはご存知でしょうか?

家庭などでは話すことができるのに、(社会的不安のために)

学校などのある特定の場面、状況では全く話すことができなくなる現象です


私は小学校3年生くらいから中学3年生まで、場面緘黙症でした


いまではこうやって、人前でお話できたり、

360度人に囲まれて、

ドラムサークルのファシリテーターをしています


何が自分を変えたのか?

中学3年になったと同時にドラムを習い始めました。

10歳上の姉がドラムを習い始めたというので、自分もやってみると言い出したんですねー。


当時、電車を一人で乗ったこともないような「閉じこもった」人間でしたが、まず最初は、姉に連れられてドラムレッスンに行きました


初めてのレッスンが、ムチャクチャおもしろかったんです。今考えると初日はとにかく叩いてただけだと思うんですが、

家帰って母親に「ものすごく、おもしろかったー!」と目を輝かせながら喋ったようです


次の週から、電車に1人で通う不安も忘れ「ドラムを叩きたい」一心で通いました


学校では、中学3年当時の先生が、全く喋らない私を心配したんでしょう、、先生と交換日記をすることになったんです。


それも良かったんでしょうね。日記は、、当然、ドラムのことばっかりです。

先生はドラムを叩く自分を認めてくれました。いわゆる承認欲求を満たしてくれたと思うんです


ドラムレッスンであれば、当然、発表会もあります。

当時二十歳くらいのお姉さんバンドに入れてもらい、発表会出演、人前で演奏もさせていただきました。

そんなことを繰り返していくと、自分の中でも何かが変わってきた自覚もあるんです


「なんで自分は会話によるコミュニケーションをしないんだ」って当たり前の疑問が出てきました


喋れなかったのは苦しかったです。でも、それまでは自ら声を発しようとは思ったことはなかったと思います


それが、ドラムをやるうちに普段の学校生活のなかで思わず!「喋りそうになったり!」

もう3年生の最後のほうは、自分のキャラを壊してはいけない!・・・ みたいな、、こんな人間に変わっていきました


私の友人に心理カウンセラーがいます。その方に自分の体験を聞いていただいたことがあります。

その方が言うには、

場面緘黙症は「怒り」の放出をすることで症状が軽くなるそうで、ドラムを叩くことで自然に怒りが放出できて変わっていけたのではないか?・・ということ

感情の抑圧から開放されることで改善する方向に向かうのがこの場面緘黙症。

ドラムを通してセラピーを受けた状態になってたのではないか。という心理的分野としての見解をいただきました。


何から抑圧されてた?なんの怒りか?今となってはわかりません。

わかりませんが、確実に自分の変化は

何よりも自分自身が一番わかっていました

その後、高校入学と同時に喋ることができて、

そのときには人づき合いがムチャクチャ好きになっていました


高校卒業後、実家の名古屋を離れ、

大阪で一人暮らしをはじめました。

その時から、自分のやりたいことを求めて、ドラム作りの仕事へ

現在は本職と演奏活動、ドラム講師、

ドラムサークルを主催する活動。。

ドラムばっかりですよねー。


中学3年の体験が大事なポイントで、「閉じこもった人」から

「開かれた人」になっていきました。


ドラムサークルは4年ほど前からはじめました。自分のなかでは比較的新しい活動ですが、これこそ一番やりたかった活動と自覚しています


自分の経験でいえば、

1、ドラムを叩くことでの感情の発散

2、まわりからの承認してもらいフィードバックをしてもらう。

3、新しい自分の発見

・・この繰り返しすることで、他の人とコミュニケーションが円滑に行える自分へと変化。


これって、ドラムサークルの中で実際に起こりうることだと思うんですねー。ドラムサークルを開催することによって、

かつての自分が苦しいところから開放されたように、この活動が必要な人達のお役に立ちたいと思っています


自分の場面緘黙症は極端な例かもしれませんが、自己開示をするというのはコミュニケーションにおいて非常に重要な要素だと思うんです


インプットとアウトプット

自己開示とは、自分は知ってるが、他人が知らない「自分」を見せるということでしょう。それは感情の発散でもあると思うんです

フィードバックをもらうことは、自分の知らない自分を発見するということ。

つまり、気づきですね。

フィードバックは必ずしも言葉によるものではないし、言葉でない方が素直に感じ取れると思うんです。

私の場合はドラムを習うことによって、自己開示ができました。

それは1本の道を歩くように、出会う人からインプットしたり、アウトプットしたり、長い時間かかりました。

対して、サークル状に座る「ドラムサークル」はわかりやすい。

 

ドラムサークルの中ではインプットとアウトプットが「同時に行われている」

と思うんです。つまり、自己開示とフィードバックが同時に行われている。ということです。

未知なる自分に出会う「気づき」が短時間で得られると思うんです。

 


以上のような講義後、参加者さん全員にファシリテーター体験をしていただきました。。

その前に皆さんに

○今日、ここに来た理由はなんでしょうか?

○ここで得た知識を何に使いたいですか?

ということことを呼びかけました

実は皆さんに呼びかけたというより、自分自身に問いかけたんです。

今まで、、私は自分の体験とドラムサークルが繋がってなかったようです(笑)

今回、講義してよくわかりました。もちろん、いままでは自分の体験を伏せてたということもあって、わからなかったんですね

この1年、いろんな人の出会い、再会があって自分の原点を発見したようです。


単純に、必要とされてる人のお役に立ちたいと感じます

最後はみなさんで感想をシェアしあいながら終了。アンケートにも答えていただきました。

今回、自分自身がすごく勉強になりました。この講義でもインプットとアウトプットが同時に行われていたと感じます


参加していただいた方、聞いていただきありがとうございます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。