小学校ドラムサークル~積上げてきたもの、これから築くもの~

毎年恒例となってきた奈良県五條市でのドラムサークル。4年連続である。

4年前、3年生だった子がもう今年6年生、2年生だった子は5年生、1年生だった子は4年生ということだ。ドラムサークルとともに歳を重ねた小学校時代。。羨ましい(笑)

 

 

 

子どもたちとドラムサークルを通じて一緒に成長できたのが僕は嬉しい。

 

 

積上げてきたもの

2014年・2015年と教師のためのドラムサークル講義(2015年のブログ

その後のドラムサークルウィーク

2015年版2016年版)、アーサーハルが来日してのドラムアバウトや、アフリカンライブとのコラボなど、ここ4年間で累計10回以上もドラムサークルをしていることになる。

 

4年間、積み上げてきたものは何か?

 

毎回ジャンプインといって、希望するお友達が勇気をだして真ん中に出てファシリテートする、そのお友達に呼吸を合わして音を奏でて繋がっていく経験をしてもらってる。

 

何を感じるだろうか?何を思って、何を想像するだろうか?というのが興味深い。

僕が思っている以上に子どもたちの成長が著しい。

 

例えば、コール&レスポンスというリズム遊びのとき、(これはファシリテーターがカウベルでリズムを示し【コール】、参加者が同じリズムで返す【レスポンス】)

まるでリーダーがビジョンを示し(リーダーシップ)、他の子供たちが解釈し具現化をする(フォロワーシップ)という関係性ができあがってるようにみえる。

 

今回、カウベルと足踏みの組み合わせで音を鳴らしコールする女の子がいた。

この日初めて見る音の鳴ら仕方を素早く解釈し、レスポンスする子供たち。

 

それまで4拍間(1小節)のコールを、前触れもなく8拍間(2小節)でコールする男の子もいた。いきなりの変化に子供たちは戸惑うが、それは間違いではなく、彼のビジョンとして理解し子供たちはレスポンスする。

 

ひょっとしたら、このコールに対してのレスポンスを『当たり前』と思う人もあるかもしれない。

だが、急な出来事はフォロワーシップを発揮しなければついていけないものだ。同じ仲間としてサークルの中に、誰ひとりとしてサークルの外に出さない、、という思いがなければできないものだ。

360度自分が丸見えの状態の場所に勇気を持って立つお友達、そのお友達をリスペクトするのも、また同じ年代の子供たち。

 

コール&レスポンスのときは

「次はどんなリズムを聞かせてくれる?どんなリズムでも応えるよ!」

という生徒たちの雰囲気になるところが好きだ。そこはサークルが一つになり、リズムを通して繋がっている瞬間なのだ。

 

普段の先生方の指導や学校生活から学んだものが、ドラムサークルというメタファー(暗喩)の中でわかりやすく顕在化する。

 

 僕はドラムサークルを通してでしかこちらの小学校の生徒さんたちを見ることはないが、回数を重ねるにつれて、子ども達が落ち着いているような気がする。(気のせい?)

 

この4年間で生徒と先生たちが積上げてきたものは大きく、ドラムサークルを通してのたくさんの気づきがあったと思う。

その経験はいろんな場面で、子どもたちそれぞれの「個性」というフィルターを通し、その場に貢献するという行動に現れている、、と僕は思っている。

 

これから築くもの

毎年、ドラムサークルをさせてもらって4年。。

1年生以外はドラムサークルを過去経験している。あと2年、同じように来ることができれば、すべての学年が入学から毎年経験することになる。

今回もこちらの岸本先生の呼びかけで、スミちゃん、はるちゃん、かんちゃん、まこちゃん、ミカちゃん、モトちゃん、という心強いメンバー、これでうまくいかないわけがない。

 

事前にスミちゃんとはるちゃんとでミーティングを重ねて望んだ。それもあって充実した内容になったと思う。

 

終了後、振返りを行い、次につながる充実したミーティングができた。

きっと来年もいいものになるに違いない。

 

日々成長をし続けている子供たち。

子供たちのおかげで素晴らしいサウンドを一緒に奏でることができた。

 

僕がファシリテーターをさせてもらったのは低学年(1・2・3年生)。

 

その中で感じたこと。。。

「1年生は初めての体験、2年生は去年1回だけ。3年生が数回、経験したくらいだから

音がまとまるまで時間がかかる、、??」

 

「いや、、、始まってすぐに、まったくサウンドは自立していてサークルは落ち着いてる(笑)

・・本当に低学年!?」ということ。

 

低学年であれば、もっとカオスなリズムになってもいいようなものだけど、、。

そんなことがないのが驚き!

4年間もドラムサークルを続けると、、何か変わるのか??

そのうち6年間以上続けて、毎年恒例となるとどうなるのか?

 

ドラムサークルをただの「お楽しみ会」でなく、その中で「気づき」があり、子どもたち、先生方、

それぞれの立場で有意義な学校生活を営んでいたのだろうと思う。

ドラムサークルは普段の学校生活を確認するイベントなのだ。

そこでまた「気づき」があり、潜在しているものを顕在化させている。

 

そして今回、ここまでブログを書いて、僕もやっと、気がついた。。

 

毎年させてもらう中で、いつの頃からか子供たちは、僕たちを久しぶりの友人として迎えてくれていた。

僕たちも久しぶりに友人に会いに来ていたということ。

心ではわかっていたが、頭ではわかっていなかったようだ。

 

友人に会いにきてドラムサークルをしているのだから、うまくいかないわけがない(笑)

 

ミーティングを重ねたが、僕の中では

「失敗がないように、むちゃくちゃにならないように」

という思いが強かった。そんな心配しなくてよかったんだ。

 

僕たちファシリテーターがサークルの中に入っていく、、

これはお友達がサークルの中に入っていくのと同じだった(笑)

 

毎年、友人としての絆を深めてきたのだ。

 

子どもたちが大きくなって会う事があれば、またタイコを一緒に叩くだろう(笑)

 

この子たちとこの小学校で、初めてドラムサークルで出会ったと思っていたけど、

実はもっと前から、

生まれる前から、

一緒に輪になりタイコを叩いてた友人だったと思える。

 

そう思えるほど深い絆を感じる。

 

今回、自分の気づきは大きい。

 

過去のブログを見直してみると2016年のドラムサークルウィークで空気が変わったような気がする。

そこでは間違いなく僕たちは友人となってドラムサークルを楽しんでいた。

 

その時点で心ではわかっていたのに、アタマではわかっていなかった鈍い僕を許して欲しい(笑)

 

やっぱり子どもたちは先生だー。来年も、再来年も、会いにいくよー。

今年もありがとう!また来年会おう!