障がいとは コミュニティとは

いつもお世話になっている生活介護KAKARA様でのドラムサークル。

今年度から重度の障がいをもつ方を対象にドラムサークルをさせていただくことになった。

 

もちろん、いつも通りの自由な世界。

いや、いつも以上か(笑)

 

利用者さん  6名

スタッフさん 6名

ファシリテーター スミ(どんちゃか)&てつ(僕)

真実の姿

 

ドラムサークル・・文字通り参加者さんがドラム(あるいはシェーカーなどのパーカッション)を持ち、輪にになって(サークル状になって)座り、音を奏でるというもの。音楽的経験を問わない「今ここ」の即興的につくられるアンサンブル。全員が参加でき、間違いがないというのも特徴。

 

今回はサークル状に座ることもできず、そもそも座っていられない中でのドラムサークルだー。

 

音はもちろんまとまらない。そもそもまとまるということなどどういでもいいのだ。

車いすの女性が何きっかけか?突然手を叩いて喜んでいる。

何度もその光景がある。

何きっかけなのか?探ろうとしたが、最後まで分からなかった。

後から気が付いたけど、理由ってそんなに意味がない(笑)

 

涙が出るのはなぜか?

笑いがでるのはなぜか?

嬉しいのはなぜか?

怖れるのはなぜか?

 

・・・つきつめたら理由はあるんだろうけど、それよりもその感情があふれ出ることが重要だと思う。

 

ストレートに感じたままを出しているのであり、真実の姿であると思う。

 

コミュニティってなんだっけ?

 

ジャンプしまくる、動き回る、という方に対し、ソファにずーっと座ってシェーカーを振り続ける、床をずーっと見てるっていう方、この両極端な静と動を結びつけてコミュニティを促進していきたいと考える。

 

コミュニティってなんだっけ?

 

定義付けは時代と共にちょっとづつ変化するものであるし、難しいのだけど、

ここでは

①お互いの存在に価値を感じること

②自分の貢献がほかの参加者にプラスにはたらいてると感じられること

③自分がこのグループの一人であることを自覚し心地よい状態と感じられること

という3点に定義したいと思う。

 

と考えれば、自分がいて他の誰かがいればコミュニティは促進していくものと考える。

かといって人が集まったからってコミュニティができあがってるとは言えないし、やはり自発的でないとコミュニティとはいえない。

 

ここではどうか?

僕が一定のリズムをタイコで叩けばシェーカーを振り続ける方がリズムを合わせてきてくれた。というよりお互いが合わせにいってる。そうじゃないとリズムはシンクロしない。

 

急に手を叩いて喜んでくれる。僕はそれを見て嬉しく思う。嬉しいから理由を知りたいと思ったが、そんなことはどうでもよかった。

【喜んでくれる→それを見て嬉しい】そこが重要やー。

 

飛び跳ねて喜んでる、動き回って喜んでる。ほか色々。自分ひとりでは反応できない。一人の世界じゃなくて、明らかに自分以外の何かに影響し、感情に訴えかけてリアクションをしている。

 

客観的に見たらカオス?だけど、ひとつひとつ見つめていればコミュニティになっている。

その中で僕が【嬉しい】を投げ返してるのだけど弱かったな(笑)

そういうのは相棒のスミちゃんは上手く投げ返してるよなぁ~。という感想。

 

障がいはどこにあるのか

障がいって何を障がいっていうのだろうか?

今日の場合は、

僕が「うまく自分の感情を伝えられなかったなー」っていうことを思った。

しかし、それは誰も知りえないことだし、おそらくその余計な思考が障害になっているのは確かだ。

 

今回、参加してくれた利用者さんの中にコミュニティを遮るような障がいは何もなかった。

僕と同じように

「伝わらなかったー」って思った方いたかもしれないが、他の人には知りえないことだから何も障がいがなかったといっていい。

 

カカラさんでドラムサークルをさせていただいて様々な表現の仕方に学ぶものが多い。

自分と違うものを持っているから学ぶものがある。

自分と全く同じ人は存在しないから誰からも学ぶものがあるということだー。

 

余計な思考があると学べないね(笑)

今年度は1年間、彼らと一緒にドラムサークルができる。こんなに嬉しい状況を作ってもらえるって、素晴らしいギフトだ。

 

カカラさんスタッフが「1年かけて彼らがどんな反応になるかを見たい」と言っていた。

当然、僕も見ていきたい。お役に立ちたいと思いながらも、同じように「自分がどんな反応になるか?」も見たい(笑)

それだけインスパイアされる現場であり、リスペクトしていきたい場所である。

 

今回は初めてだし、ちょっと僕らも緊張してたかも(笑)

二回目はじっくりとタイコでお話を楽しめそうな気がする。

 

次回が楽しみ。カカラさん、ありがとうございました。